自動車を購入したり、住所が変われば、自動車登録が必要になりますが、その際に新しくナンバープレートを取り付けなければなりません。

そして、取り付けたナンバープレートには封印を行う必要がありますが、この封印は自分ではできず、運輸支局内の封印官によって行われます。

運輸支局は平日しか対応してくれません。そのため、平日が忙しいという方は運輸支局に自動車を持ち込むということはなかなかハードルが高いのではないでしょうか?

しかし、出張封印という制度を利用すれば、運輸支局に自動車を持ち込まずに、指定の場所で封印を行ってもらうことができます。

今回はこの出張封印について詳しく解説します。

封印とは?

封印とは、車が運輸支局で正式に登録され、しかるべき検査の後にナンバーを取得したという証明として行われます。また、ナンバープレートの取り外しや車両の盗難を防止する目的もあります。

封印は、封印官が車台番号、自動車検査証、ナンバープレートを確認・照合し、車両後部のナンバープレート左側のボルトにアルミ製のキャップを被せることで行われます。

アルミ製のキャップには都道府県の頭文字が刻印されています。例えば、管轄の運輸支局が兵庫県にあれば「兵」の文字が刻印されています。

※軽自動車の場合は登録制度ではないので封印は必要ありません。

 

封印取り付け受託者について

封印を取り付ける受託者は、運輸支局内の封印官だけではありません。具体的には以下の4業者に分類されます。

種類 受託者 封印取付場所
甲種 ナンバープレートの交付代行者 運輸支局や運輸監理部内等
乙種 型式指定車の新車販売業者 新車販売店等
丙種 中古車販売協会(JU) JU会員の中古車販売店等
丁種 各都道府県の行政書士会 行政書士事務所等

今回は一般的に利便性の高い行政書士の封印について解説していきます。

 

出張封印とは?

2017年から行政書士による出張封印(丁種)が可能となりました。

出張封印とは、行政書士会などから再委託をされた行政書士が自宅や営業所の駐車場に出向いてナンバープレートの交換しと封印を取り付けを行ってくれる制度です。

これによって依頼者は車を運輸支局に持ち運ぶ必要がなく、自宅や営業所においてナンバープレートと封印の取り付けを完了させることができます。

 

出張封印のメリットは?

出張封印を利用すると具体的に以下のメリットを享受できます。

  • ガソリン代・陸送代が不要
  • 時間と手間がかからない
  • 土日も対応してくれる
  • 旧ナンバーを新ナンバー交換・封印後に返納できる
  • 会社や整備工場の社用車・レンタカー等をまとめて封印できる

 

行政書士の出張封印の要件

すべての行政書士が出張封印(丁種)をできるわけではありません。前提として以下の要件を具えている必要があります。

  • 丁種受託者である各都道府県行政書士会の認定を受けている
  • 自動車登録手続きに十分精通している
  • 行政書士賠償責任補償制度による封印取付業務が対象の損害保険に加入している

 

出張封印ができるケース

行政書士による出張封印は幅広く対応でき、利便性が高いと言えます。

行政書士が主に対応できる出張封印は以下のケースによりナンバーが変わる場合です。

  • 個人売買や譲渡による名義変更
  • 相続による名義変更等
  • 引っ越しによる住所変更
  • 本社や営業所の移転によって使用の本拠の位置の変更
  • ご当地ナンバーや図柄入りナンバーまたは希望ナンバーへの変更

 

出張封印ができないケース

反対に以下のケースの場合は行政書士による出張封印は対応できません。

  • ナンバープレートのネジが錆び付いていて留め具が締まらないまたは取り外しが困難な場合
  • 字光式ナンバープレート
  • ナンバープレートの取り付けネジがいたずら防止ネジ等の特殊ネジの場合
  • 車体番号の確認が困難な自動車の場合(外車等)
  • 封印権のある乙・丙種受託者が自分で封印できる場合
  • 自動車登録を行政書士に依頼をしない場合※

※自動車登録のみご自身で行って、封印だけ行政書士に依頼をするということはできません。運輸支局への封印の請求は自動車登録とセットで行わなければならないからです。

 

再々委託制度について

行政書士間による再々委託制度を利用すれば、登録する都道府県外でもナンバーと封印の取り付けが可能です。

例えば、兵庫県に住んでいる方が大阪府の販売店から自動車を購入した場合を考えてみましょう。

この場合、兵庫県の行政書士が自動車登録のみを行って、ナンバーと封印の取り付けに関しては大阪府の行政書士が行うということが可能です。

具体的な流れは、

  1. 大阪の販売店が兵庫の行政書士に自動車登録を依頼
  2. 兵庫の行政書士が自動車登録を行い、新ナンバー・封印・書類を受領
  3. 兵庫の行政書士が大阪の行政書士にナンバー、封印、書類を送付
  4. 大阪の行政書士がナンバー・封印を取り付ける

となります。

委託元の行政書士だけでなく、委託先の行政書士も丁種封印に対応できることが必要です。

また、行政書士以外の自動車販売店等にナンバー・封印を送付し、再々委託をするということはできません。

まとめ

いかがでしたか?

今回は主に行政書士の丁種封印について解説しました。

出張封印は、個人はもちろん、乙・丙種でない自動車販売店(封印権のない)までの新規・移転・変更の登録に関して可能です。

また、丁種封印に対応している行政書士間で再々委託も可能なので、封印のためだけにわざわざ都道府県外に自動車を持ち込む必要はありません。

出張封印を利用すると当然費用がかかってしまいますが、それだけ利便性が高いので検討してみるのもいいかもしれません。