普通自動車を購入したり、譲り受けたりした場合は必ず車庫証明が必要です。

しかし、軽自動車の場合は、「車庫証明は必要ないのか?」、また、「手続きが違うのか?」と迷ってしまいますよね。

そこで今回は、軽自動車に必要な手続きについて普通自動車との違いを明らかにしながら詳しく解説しました。

軽自動車に車庫証明は必要?

車庫証明の正式名称は自動車保管場所証明書といい、「自動車の保管場所を証明するために必要な手続き」です。

軽自動車の場合は、この車庫証明の手続きは必要ありませんが、代わりに「車庫の届出」という手続きが必要です。

正式名称は、「自動車保管場所届出書」といいます。

名称こそ違いますが、車庫証明と手続きの内容自体に大きな違いはありません。

ただし、手続き自体はほとんど同じでも、手続きのタイミングや費用が異なってきます。

また、地域によっては車庫の届出が不要となることもあります。

※車庫証明についてまだ理解が浅いという場合はこちらの車庫証明とは?| 全体像を分かりやすく解説を一読いただきますとよりいっそ理解が深まります。

 

車庫証明の違い

前述したとおり、車庫の届出は車庫証明とは手続きの手順等が異なっています。

具体的には以下の4点です。

  • 手続きのタイミング
  • 交付期間
  • 手数料
  • 届出が不要な地域がある

車庫証明との違いを簡単に表にまとめると以下のとおりです。

軽自動車 普通自動車
車庫の届出 手続名 車庫証明
ナンバー取得後 手続きのタイミング ナンバー取得前
即日(地域による) 交付期間 平均3~4日
600円前後 手数料 2700円前後
あり 不要となる地域 なし

1つずつ確認していきましょう。

 

届出のタイミング

普通自動車を購入すると、陸運局において自動車登録をしなければなりません。

その後、ナンバープレートを取得してはじめて運転をすることができます。

そして、自動車登録の手続きには必要書類として「車庫証明書」が必要となります。

つまり、自動車登録の前に「車庫証明書」を取得する必要があります。

一方、軽自動車の場合は陸運局での自動車登録は必要ありませんが、代わりに軽自動車検査協会において検査を受けなければ運転をすることはできません。

ポイントは、「車庫の届出」は軽自動車検査協会での検査後に行うという点です。

なお、届出の期限は、検査後ナンバープレートを取得してから15日以内です。

 

交付期間

車庫証明書は、手続きを行ってから発行されるまで平均で3~4日程度かかります。(地域によって差がある)

しかし、「車庫の届出」は、あくまで、届け出制なのでその日のうちに手続きは終了します。

車庫証明のように、手続きを行ってから数日後に再度、警察署に行く必要はありません。

※地域によっては軽自動車の場合でも数日かかる場合もあります。必ず確認をしてください。

 

手数料

車庫証明の場合は、地域によって異なりますが、申請手数料が2,000~2,250円、それに加えて標章(ステッカー)代として500~610円かかります。

それに対して軽自動車の場合は、手数料は必要なく、標章(ステッカー)代の500~610円のみです。

 

届出が不要な地域について

軽自動車の場合は、「車庫の届出」自体が不要となる地域があります。

原則、次の3つのいずれにも該当しない地域が対象です。

  • 県庁所在地
  • 人口10万人以上の市区町村
  • 都心部から30km圏内の市区町村

例外もあるので、上記の条件に該当しても該当しなくても届出が必要・不要な地域があります。必ず確認をしてください。

 

必要書類について

車庫の位置を管轄する警察署に以下の書類を提出します。

  • 自動車保管場所届出書
  • 保管場所標章交付申請書
  • 所在図・配置図
  • 自認書(車庫が自己所有)
  • 使用承諾書(車庫が他人所有)

上記の書類は基本的には各都道府県の警察ホームページからダウンロードできます。

※使用承諾書に関しては、車庫の貸主に書いてもらう必要があります。

状況に応じて必要となる書類

管轄の警察署によっては以下の書類が必要となります。

  • 車検証

使用の本拠地と住所が異なる場合は、以下のような書類が必要です。

  • 公共料金の領収書
  • 使用の本拠の住所と宛名が分かる郵便物

※使用の本拠地と住所が異なる場合とは、例えば単身赴任をしている場合などです。

 

まとめ

いかがでしたか?

軽自動車の場合は、「車庫の届出」という手続きが必要です。手続きの内容は車庫証明とほとんど同じですが、手続きの手順、手数料等が異なっているということでした。

「車庫証明書」は自動車登録で必ず必要となる書類なので、車庫証明の手続きをしないで自動車の運転をするということはありません。

一方、軽自動車の場合は、軽自動車検査協会での検査を受けてナンバープレートを取得すれば、車庫の届出をする前に自動車を運転をすることができます。

このような事情から、車庫の届出をしないという人も少なからずいます。

車庫届出は、ナンバープレートを取得してから15日以内です。

車庫の届出を怠れば、車庫法により10万円以下の罰金が科されることがあるので注意が必要です。